Le Yuccas<レユッカス>の靴

Roxanneで取扱しているブランドLe Yucca’sについて少し記します

le yucca's u tip
le yucca’s utip

Le Yucca’s<レユッカス>はイタリア在住のシューデザイナー、村瀬由香氏による靴ブランドです。

村瀬由香氏はアシックスでプロのアスリートに向けたシューズ製作、ヴィヴィアンウエストウッドなどを経て2000年に自身のブランド、レユッカスを立ち上げました。

概要に関してはLASTやHOUYHNHNMで詳しく記載されていますね。

https://lastmagazine.jp/?p=6471

https://www.houyhnhnm.jp/feature/580183/2/

大きな人気の理由は、第一にデザイン、その次に靴の作りが良い事でしょうね。

le yucca's plain toe shoes
le yucca’s plain toe shoes

女性靴のデザインを踏襲してメンズ用のドレスシューズを製作した。それも、イタリアを代表するメンズビジネスシューズの工房であるEnzo Bonafeで。革新的で美しいデザイン、製作における確かな技術、工房の社会的評価。この3点が揃っている最強のブランドです。商売だけではなく、好きだから、自分の世界を表現したいから、という雰囲気が伝わってくる事が、個人的に物凄く好感が持てます。

le yucca's full brogue derby
le yucca’s full brogue derby

既存のメンズドレスシューズでは、日本の靴には欧州に比べて華がない。エロさがないってよく言われています。質実剛健なものづくりは得意なんですけどね。作りは良いけどデザインとマーケティングがって感じですかね。ビスポークメーカーでは目を見張る程美しい靴を製作しているところはありますが、既成靴の領域ではロブやグリーンベーメル、サンクリスピン、ウエストン、ディンケラッカー、ベルルッティなどと比べるとどうしてもなぁって思います。まあ、現行の価格でこれらのブランドの靴を買おうとはなかなか思いませんが。資材費も工賃も上がっているので価格の上昇は仕方がないですけどね。日本だけインフレから取り残されていることが良く分かりますね。まあ海の向こうの状況も割と悲惨なのでどちらが良いとは一概には言えませんが。

le yucca’s side strap

閑話休題

レユッカスの靴は独特の色気と品があります。上記の靴ブランドたちの色気とは別ベクトルのエロさですね。じゃあ何が違うのかというと、既に一度述べていますが、メンズドレスシューズの市場にレディースシューズのデザインを持ってきたという事です。しかも、靴製作における最高峰の技術を携えて。モノづくりにはどうしても技術の問題が付きまといます。腕が悪ければ自分の思い描くものを作ることが出来ません。僕はアパレルだけではなく、工作機械を扱ったり溶接をしたり、発電所や石油化学プラントに入構して機械のメンテナンスを行っているので、それが良く分かります。

少し話が逸れましたが、要は、メンズのドレスシューズはファッションシーンをあまり想定されていなかったんですよね、ロブにしかり、グリーンにしかり、メインの市場はスーツやジャケパンなどのドレスファッションですから。特にモードやストリートとは相性が悪いんです。敢えて外しで刺したりしますが、まあ上級者向けですよね。

le yucca’s cary grant

レユッカスの功績は、ファッションシーンでガンガン使う事が出来る最高級メンズドレスシューズを生み出した事だと思っています。モードとここまで合う「品質の伴った」革靴は見たことがなかったです。ジョンロブを最高級ビジネスシューズとするならば、レユッカスは最高級ドレスファッションシューズと思っています。ヨウジやギャルソンなどのモードにビタっとハマる、作りとデザインの良い革靴ってそれまではなかったんですよね。ファッションブランドの作る革靴って基本的に作りも革も微妙なので。

le yucca’s plain toe derby boots

要点を纏めると、レユッカスの靴の魅力は色気・エロさと、それを構成する技術的要素の二点です。レユッカスの靴はオンリーワンです。ほかに対抗馬がいない。ジャンルとしては最高級ファッション靴です。ジャケパンにも余裕で合わせることが出来ますが、少し工夫というか、グリーンのドーバーと合わせるようなクラシックなスタイルではなく、少し崩した装いにするのがポイントだと思います。

le yucca’s plain toe derby boots
le yucca’s plain toe derby boots

レユッカスが日本で有名になったのは2015年位だった気がします。石崎さんが取り扱い始めて、その後カセドラルでもラインナップされていったような。大阪で大学生活を送っていた19歳の時にレユッカスの靴をInstagramで見かけて、こんなに美しい靴があるのかと感動した記憶があります。梅田のカセドラルに緊張しながら行って、ジョッパーブーツを試着させてもらいました。あの時に、所謂ファッションブランドが作る靴とドレスシューズの名門が作る靴というのは全く違うんだなと知ることが出来ました。まあ、僕の足は実寸地で280mmあるので(レユッカスのカレナラストで44)サイズが合わなくて購入できませんでしたが。10代の頃は自分の足に合う靴を探す能力が低く、フィッテイングについての知識もなかったので靴には苦労をしました。自分でお店を初めて、レユッカスを取り扱う事が出来て本当に幸せです。44のサイズなんてまず日本では入荷しないので。おかげさまでレユッカスの靴だけで10足以上履いています。

le yucca’s full brogue derby
le yucca’s full brogue derby

まあ長くなりましたが、革靴は最高ですよ。革靴でしか纏うことが出来ない品が存在するのでスニーカーじゃダメなんですよね。それに、自分の足に合っている革靴は普通のスニーカーよりもよっぽど快適ですから。まあ高いのでそうポンポン変えるものではないですけど。ただ、服はプチプラでもそれなりに雰囲気を誤魔化すことは出来ますが、靴は誤魔化しがきかないので、服装をよく見せようと思うならば靴に全力で投資するほうが良いですね。

当店で取り扱いをしているフォルメの靴もまた別のベクトルで素晴らしい靴なので、これもまた紹介したいと思います。

forme jodhpur
forme jodhpur
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • こんにちは。
    ジャケパンに合わせるレユッカスのおすすめのモデルはありますか?

    • お問い合わせありがとうございます!

      そうですね。side strap、U tip、full brogue derby,plain toe,cary grant辺りならばシチュエーションを選ばずに合わせることが出来ると思います。

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